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WUG!と7人は、どこまで進めたのだろう

※この記事は、赤雪すずみさん企画「初めましてのパレード」16日目寄稿記事となります。私のこれまでの記事とは少々異なりますのでご了承ください。
トキノドロップから見に来てくださった皆様、ありがとうございます!よければ最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

【WUG!と7人は、どこまで進めたのだろう∥2019/06/27】


Wake Up, Girls!という声優ユニットがあった。
といっても、この記事を読んでいる方はほとんどがWUGのことをよく知っているだろうし、これまでに多くの方がWUGについての説明をされてきたと思うのでここでは説明は割愛する。


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「アイドル、やらせてください!」
こうして始まったWake Up, Girls!
当初から震災をきっかけに設立されたユニットであることが明示され、またアニメと現実のハイパーリンクが謳われたユニットでもあった。
アニメの評判が対外的にはあまり良くないことを鑑みると後者は7人の足枷になっていたと言えなくもないが、目標として「復興支援」というものがあったのは疑う余地がない。
そして目標という観点では作中で「紅白歌合戦に出場」というものが大きく掲げられていた。一人ひとりに限定して言えば、菜々美は光塚を小さい頃からの目標としているし、そのことで葛藤もしていて、全体を通して一番芯のあるキャラとして描かれていたように思う。作中では菜々美ほど明確に描写はされていないものの、他の6人も各々の境遇を鑑みて秘めたる夢や目標を強く持っているように見える。
WUGは、そのストーリー性に沿うように多くの“目標”を掲げて進んできたユニットであると言える。その目標に向かってひたむきに一歩ずつ進んでいる姿に心惹かれた方も多いのではないだろうか。たくさんの要因から、その活動は世間の目にはとまることはあまりなかったし、好意的に取られることも少なかった。それでも、実際にWUGに触れた人は確実に虜になるような、そんな魅力を持っていたのだろうと思う。

結成から6年。決して平坦ではなかったであろう道を進んできた7人は、多くのファンに惜しまれつつも解散した。彼女たちにとっても大きな決断であっただろうし、後ろ髪を引かれる思いもあったかもしれない。解散の是非や理由に関しても多くの方が考察されているためここでは置いておくとして、7人が成し遂げたことに関して触れたいと思う。


仙台を拠点に活動するユニット「Wake Up, Girls!」。初期のイベントは、小さな箱でのミニライブや山本寛監督との対談などが多かった印象を受ける。まさしく活動序盤の状態だった。この頃は、先に述べたように“アニメWake Up, Girls!”がWUGの基盤となっていた。声優ユニットWUGとしてではなく、アニメに登場するWUGを「演じる」ことが活動の中心であったのだろう。ただ個人的な感想としては、この状態では他のアイドルアニメたちと何も変わらない、WUGがずっとこの状態だったなら、ここまで多くの人を感動させられるユニットに成長していない気がする。
これが決定的に変わったのは、続・劇場版後篇「Beyond the Bottom」が公開され、3rd LIVE TOURが終了した頃。山本寛監督の手を離れ、アニメに縛られることもなくなったが、そのぶん先行きが不透明で、極端に言えばいつどうなるかも分からない状況に変わった。そんな中で、7人が自分達で進み出した。これが数々の感動を生み出すきっかけになったのだと思う。

アニメに関して言えば、山本寛監督の“知らない間に”アニメ3期プロジェクトが進み、最終的にミルパンセ制作となったようだが、作画のクオリティは贔屓目に見ても良いものではなかった。アニメという多くの人の目に触れることのできる媒体で、結局また世間の良い評価を得られなかった。
こんな逆境を経験しながらも誰ひとり欠けることなく進み続けた7人は本当に格好いいと思う。

ただ、この変化は、7人のWUG!というアニメ作品との距離を変えるものだった。これまではWUG!というアニメに縛られていたが、よっぴーのグリ(恋愛暴君)やかやたんのタマ(デスマ)を筆頭に様々な作品に関わるようになった。グループとしても、僕らのフロンティアやスキノスキル、恋?で愛?で暴君です!などのタイアップ曲をリリース。それは、“アニメ作品”というアプローチから多くの人にWUGを知ってもらうきっかけとなった。

特にデスマではOPをランガ、EDをWUGが担当していたが、EDのスキノスキルに対するコメントはその多くが称賛だった。実際にスキノスキルや恋愛暴君を聞いてワグナーになったというエピソードもかなり耳にする。WUGというユニットを多くの人に知ってもらうきっかけとなったのは間違いない。
それに関連して、ゆゆうた氏が放送でWake Up, Best!を流したりWUGの楽曲にコメントしたりしてくださっていたことも、知名度上昇の要因になっていたのかなと思う。

アニメ作品「Wake Up, Girls!」との距離を変えることは、声優ユニットとしての成長に繋がった。年連続で出ていたアニサマに出場せずライブを開催したり、メンバーのステージ上での表情も柔らかくなった気がする。奥野香耶さんの言葉を借りるなら、「“菊間夏夜を演じる”だけでなく、奥野香耶としてステージに立てるようになった」ということが大きいのだろう。
ソロイベやソロ曲も、キャラクターとしてではなくメンバー本人としての個性が溢れるものになった。一人ひとりの魅力をより前に出すようになり、さらに魅力的なユニットになった。これも、彼女たちの努力の賜物だ。
その上で出発点である仙台や東北のことを忘れることなく、TUNAGOやイオンとのコラボ、チャリティーコンサートなどを通して貢献していた。経営(?)戦略と言ってしまえばそれまでだが、東北出身の2人を中心に7人が真摯に向き合ってくれていたと思う。

東北6県でのソロイベントツアーも無事に終了し、本当にようやく活動が軌道に乗りはじめたと誰もが感じていた。私もこれからの活動に期待を寄せていた、そんなある日。
解散が発表された。

本当に様々な事情があったのだと思う。山本寛氏によればプロデューサーがアニメ新章を見て逃げたらしいし、グリーンリーヴズフェスで空席が目立ったことに端を発しているかもしれない。5年という期間活動してきてまだこれからという状況にavexが痺れを切らしたのかもしれないし、ユニットに所属しているとソロ活動がどうしても制限されてしまうという理由でメンバーが無理に納得したという背景があったかもしれない。

やっと7人の努力が実り始め、本当にここから伸びていくという時期に発表された解散。誰にとっても残酷だったその事実は、しかし時が経つにつれて少しずつ受け入れられていった。
スティーブ・ジョブズスタンフォード大学のスピーチに、非常に有名な一節がある。
要約すると、
「死というものは我々全員共通の終着点であり、限られた時間で自分の心と直感に従う勇気を持て」
ということになる。

いつまでも惰性で続くものにはあまり価値がない。終わりがあるからこそ最高に美しく見える。

よく言われることだが、この場合はWUGにも当てはまると思う。

2018年度の1年で、解散が発表されてからの時期で、ワグナーは本当に頑張った。そして、WUGの7人はもっと努力した。その集大成が3月8日、SSAで行われたファイナルライブであり、7人の努力とワグナーの全力の結晶であったと思う。13000人という人数を集めるのは生半可なことではない。芹澤優鷲崎健を筆頭に、WUGの魅力を知る人間と7人が協力して頑張っていた。あんなに尊い光景はもう見られないだろうし、あの場所にいた13000人は本当に幸せ者だと思う。

では、最初の問いに戻る。

声優ユニット Wake Up, Girls!は、何を成し遂げたのか。

当初は実際に夢に見ていたかもしれない紅白への出場は叶わなかった。
では、東北の復興に貢献できていたか。
一部の人には本当に心の支えになるほどになっていただろうし、楽天や伊達武将隊との共演などさまざまな企画を通して東北を盛り上げてくれていた。色々な影響をもたらしてくれたと思う。
しかし、時間が足りなかったのもあり、実際に多くの人の共通認識として復興の象徴となることは叶わなかった。というのは流石に目標が高すぎる気もするが、それにしても実際に表出するほどの変化は望めなかった。

ここまでマイナスのことばかり並べてきたが、成功させてきたことは書ききれないほどたくさんある。その上で、大きなこととして7人が成し遂げたことをひとつ書くとしたら。

それは、13000人に「WUGは、ここまでやれるぞ」と見せてくれたことだと思う。

SSAでの単独ライブは、成功させるにはあまりにもハードルが高かった。
しかし、ワグナーとWUGが協力して成し遂げた。
解散というのは、皆が全力で努力するためになくてはならなかった条件だった。


決定してしまった解散を、限りなくプラス要素として生かし、人生の第二章に進む前に本当の感動を見せてくれた。

WUGは、そんな存在だったと思う。

WUGとワグナーの全力を無駄にしないために。

WUGというコンテンツが与えてくれた勇気を持って、後ろを見ずに人生を一歩一歩進んでいかなければならない気がする。

WUGを知る皆さんなら、不可能を可能にできるのは知っているでしょう?

 

 


2019/6/27 永

 

 

ps:急いで書き上げたので文章がかなりおかしいのは許してください。実生活が安定したら修正します…すみません